本作は「ソロジャーナルRPG」です。ダイスやトランプなどで物語の要素をランダムに決定し、それらを使ってアナタだけの物語を想像して書き記す1人用のTRPGとなっております。
ランダムに結果が紡がれる性質から、物語の要素は遊ぶたびにランダムに変化します。繰り返し何度遊んでも構いません。ネタバレの要素もございません。プレイしたログはどうぞご自由に公開いただければと思います。
本作は「化け物に襲われている犠牲者が、現実逃避のために書き残す手記を作り上げる」というテーマのソロジャーナルです。もっと簡易的に説明をすると「極限状態の中で綴られる逃亡者の叫びや思いを一枚の紙、メモに書き込む形式で作り上げるソロジャーナルRPG」です。
さあ、一体アナタはどのような逃走劇を目の当たりになるのでしょうか？ 化け物に対する恐怖を書き記したメモを物語と共に作り上げていきましょう。
作者：小人白夜
■開幕
アナタは息を切らしながら走っていた。肩で息をし、脚は若干おぼつかないだろう。どれだけ逃げたか分からないが、少なくともアナタは逃げ切れていないことだけなら確かだ。
アナタは少しだけ、息を整えるために足を止めてみせた。この場を打破できる物はあっただろうか、そう思ってまず手に掴めた物はアナタの所持しているスマホあるいは手記であった。
《用意する物》
① トランプ（ジョーカーを含む54枚）
※スートの出た内容も使用します
②記録をする物
デジタルならスマホやPCのメモ帳が望ましい。
アナログなら一枚の紙とペンが望ましい。
●アナタはどこを走っているだろう？
その場所はアナタにとって深く関わりがある場所であるだろうし、もしくは立場を表す場所であるかもしれない。または非現実、普段は訪れない場所であることも逆にあり得るだろうか。
＊山札からトランプを一枚引き、表を参照すること。参照し終えたら山札の隣に表向きで公開しておくこと。
A：研究室
2：水族館
3：動物園
4：暗闇
5：実験室
6：夜の街中
7：ジャングル
8：山道／山岳
9：学校
10：ショッピングモール
J：遊園地
Q：海／砂浜
K：城内
ジョーカー：色彩が反転した街中
●どうしてアナタは逃げているのだろう？
アナタが思い出せる最初のキッカケはなんだっただろうか。それはアナタの行動の原動力だったかもしれないし、非行からの逃亡だったかもしれない。加害者である場合もあれば、完全に被害者である可能性もあるだろう。
＊山札からトランプを一枚引き、表を参照すること。参照し終えたら山札の隣に表向きで公開されているトランプの横に並べて公開しておくこと。
A：実験をしていた
2：飼育をしていた
3：研究をしていた
4：突然現れた
5：破壊した
6：呼び出した／召喚した
7：作り出した／生み出した
8：変な音が聞こえた
9：不法侵入をした
10：爆発した
J：友人が死んだ
Q：友人を殺した
K：何も思い出せない
ジョーカー：デスゲーム
●さて、アナタは何から逃げている？
アナタを追いかけてくる恐ろしい化け物、アナタはその姿の一端となる特徴を思い出すことになる。
＊山札からトランプを一枚引き、山札の隣に表向きで公開されているトランプの横に並べて公開すること。場に公開された３枚のトランプを表から参照すること。
＊同じ数値の場合、数が多いとして扱う。
A：人面
2：腕／脚
3：武器
4：血塗れ
5：動物
6：機械
7：厳寒
8：灼熱
9：粘質
10：光／闇
J：声／音
Q：瞳／目玉
K：牙／口
ジョーカー：アナタ自身
●唐突に背後から激しい音がした
アナタは化け物がコチラに向かって来ているのだと直感的に理解できるだろう。
アナタはここまでの参照したデータを突発的にアナタの所持しているスマホのあるいは手記に向けて書き込むことにした。スマホであればメモ帳やSNSに書き込んでみせたのだろう。手記であれば適当な１ページを開いて書き込んでみせたのだろう。
それは現実逃避、あるいは虚しい抵抗だったかもしれない。少なくとも、人は危険に襲われると記録を残すものである。
＊山札の隣に表向きで公開されている３枚のトランプに記載された『数字』の合計値を合算し、数値を定めること。ジョーカーは一度合計値を計算した上で、２倍の処置を行い数値を定めること。
＊合算された結果の数値が『今回書き込める文字上限数』である。これまでの内容を元にして化け物について記述を文字上限数以内でまとめ、書き出すこと。
■駆け出す／逃亡
アナタはこの場から離れることにした。早くここから逃げ出して、そして、生き延びなければならないのだと本能的に思った。
＊場に置かれたトランプを全て山札に戻し、シャッフルすること。シャッフル後、山札からトランプを2枚1組裏向きの状態で場に5組分配置すること。
●アナタを支えるモノ
アナタの力となるモノはスマホのあるいは手記以外に何があるだろうか。これはアナタを守る為のモノとなると同時に、アナタの運命を決めるモノだ。
＊山札からトランプを5枚引いて手札にすること。内容は表を参照すること。
《スートの内容／支えるモノ》
♠︎：武器、道具、防具
♥︎：体力、抵抗、正気
♣：祈り、精神力、薬品
♦︎：宝石、御守り、装飾品
ジョーカー：その場から拾う
■襲い来る危機
走り出したアナタを化け物が追いかけて来ることが嫌でも分かる。アナタは追いかけて来た化け物から命懸けで逃げることになるだろう。さて、化け物は一体どのような行動を行うだろうか？
＊裏向きになっている2枚1組のトランプから、一つを選択すること。選択したトランプ1組を表向きにし、表を参照すること。
《スートの内容／化け物の行動》
♠︎：執拗に追いかける
♥︎：絶望／奇声／毒素
♣︎：呪詛／憑依／呼び声
♦︎：攻撃を仕掛ける
ジョーカー：強襲
●決死の抵抗
アナタは迫り来る化け物の行為に対して抵抗を行うことができるかもしれない。アナタは迫り来る化け物に対して己の力を振りかざすことができる。
＊提示された化け物の行動に対して、アナタは手札からトランプを場に2枚出して抵抗を行える。《スートの強さ》を参考に、抵抗を試みること。
《スートの強さ》
♠︎＜♥︎
♥︎＜♣︎
♣︎＜♦︎
♦︎＜♠︎
強いスートを出した：抵抗成功
弱いスートを出した：抵抗失敗
同じスート：相殺
対抗できるトランプがない、トランプを出せなかった：抵抗失敗
ジョーカー：ジョーカー同士は相殺。化け物側がジョーカーを出している場合は確定抵抗失敗、アナタがジョーカーを出している場合は確定抵抗成功。
●猶予を得る／危機が増す
抵抗失敗が1つ以上ある場合、アナタの危機が増す。うまく対処できなかったか、相手が小賢しかったのかもしれない。
＊アナタは山札からトランプを1枚引いて手札に加える。そのあと手札からトランプを1枚捨て札にすること。
相殺が2つある場合、アナタの危機は継続する。対処はできても、その場しのぎにしかならなかったか、すぐに打開されてしまったのかもしれない。
＊アナタは山札からトランプを1枚引いて手札にすること。
抵抗失敗がなく抵抗成功が1つある場合、アナタの猶予が増す。うまく対処できたか、アナタの対処が正しかったのかもしれない。
＊アナタは山札からトランプを2枚引いて手札にすること。
抵抗失敗がなく抵抗成功が2つある場合、アナタの猶予が増す。的確に相手を見定めることができ、次に行う対処を頭に浮かべることができるだろう。
＊アナタは山札からトランプを4枚引いて手札にすること。そのあと手札からトランプを2枚捨て札にすること。
※もしも山札がなくなった場合、捨て札をシャッフルし、山札にすること。
●息を整える
アナタは化け物から命懸けで逃げる。途中、息を整えられそうな場所を見つけ出す。アナタは少しばかりの休息のタイミングで、所持しているスマホのあるいは手記に向けて追いかけてくる化け物について書き込むことにした。スマホであればメモ帳やSNSに書き込んでみせたのだろう。手記であれば適当な１ページを開いて書き込んでみせたのだろう。
＊今回場に表向きで公開されたトランプの数値を合算した結果が『今回書き込める文字上限数』である。ジョーカーは一度合計値を計算した上で、２倍の処置を行い数値を定めること。
＊今回の襲撃状況や化け物に関する内容を記述を文字上限数以内で書き出すこと。
内容を書き込んだアナタは化け物の様子を確認してもいいし、確認しなくてもいい。アナタは勇気を持って化け物の様子を見ることができる。だがアナタが深淵を覗く時、深淵もまたアナタのことを見ているのである。
＊アナタは手札を1枚捨て札にする代わりに、山札の一番上のトランプを表向きにできる。この行為は行ってもいいし、行わなくてもよい。
＊捨て札を捨てる際、捨て札に記載された数字分の文字数まで、所持しているスマホのあるいは手記に向けて今回の襲撃状況や化け物に関する内容を追加で書き込んで構わない。
＊アナタがトランプを表向きにした場合、アナタはまだ裏向きで置かれている場のカードと表向きにしたカードを入れ替えて構わない。入れ替えたカードは裏向きにしておくこと。入れ替え可否に問わず、ペアが作れていないカードは捨て札へ捨てること。
※もしも山札がなくなった場合、捨て札をシャッフルし、山札にすること。
●再度の危機
アナタは化け物の気配を感じた。束の間の休息を終えて、アナタは再度走り出すことになる。恐ろしい化け物から必ず逃げ出せると信じてアナタは再度化け物に抗うことになる。
アナタに抗う術が全て存在しなかった場合、アナタは虚しくも化け物の手によって死亡することになるだろう。
＊『■襲い来る危機』から処理を再び行うこと。この処理を2枚1組裏向きのトランプが場から無くなる、または手札のトランプが0枚になるまで繰り返すこと。
■終幕
2枚1組裏向きのトランプが場から無くなった場合、アナタは無事に化け物から逃げ出すことに成功したということだ。それは化け物の討伐という形で終えたのか、はたまた化け物から逃げおおせたのだろうか。
アナタが生き残った場合でも、もしもアナタが死んでしまった場合でも、アナタの書き残した記述を見た者たちによって後の証拠や対応策として重宝されることだろう。
＊アナタが生きている場合、山札の上からトランプを一枚めくるといい。そのトランプに描かれたスートがアナタの運命だ。結果に基づいてアナタの末路を演出すること。
《スートの内容／逃亡結果》
♠︎：アナタは討伐に成功した
♥︎：アナタは化け物から逃げ切った
♣︎：アナタは化け物を封じ込めた
♦︎：アナタは第三者から助けられた
ジョーカー：アナタは逃げきれていない。トランプを2枚引き、場に裏向きで配置する。再度『■襲い来る危機』から処理を再び行うこと。
＊死んでしまったアナタは山札から2枚引くこと。出た出目の合算した数値分の遺言を死の淵でアナタは書き残せる。ジョーカーは0文字として扱う。
──以上にて本プレイログを終了します。
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