「Lepidterra」は、蛾の魔女となって魔法のお店を経営する、ファンタジー世界を舞台にしたソロジャーナルです。
Character Creation
私の名前はマヒルジ。
雄性の、蛾の魔法使いだ。蛾の魔法使いはみな「モス・ウィッチ」と呼ばれるので、私もそう呼ばれることになるだろう。
得意とする魔法は、星の光や熱を操るもの。この力は、夜にこそ最も強く力を発揮する。
Shop Setup
私の店は魔法の店。星が輝く夜空の下でしか見ることはできない。
立地は小高い丘の上。ここはかつて古の天文学者たちが天文について語らい、施策を深めた場所なのだ。
店の名前は「マヒルジ天文雑貨店」。私の魔法を求めるものは、どこかでこの名を聞いてやってくるのだ。
Initial Inventory
Initial Inventory…5-18-12-15
今、この店にある目玉商品はこんな感じだ。
星灯りの水晶×2、グリフォンの爪、向日葵の魔酒
ごらん、見た目もいいが、これは人気商品なんだ。星灯りを水晶に閉じ込めて販売している。魔法のポテンシャルを高めるもっともスタンダードな手段ともいえる。
グリフォンの爪は、荒くれたちに人気だね。勇気と力強さを得るために使用される。
この魔酒、という名前は……怖がらせてしまったかな。向日葵の精は陽気で屈託がない。彼らと同じように、この魔酒も明るく朗らかな効き目を見せる。思い悩む人々を明るい気持ちにして、植物を一晩で成長させるのさ。
Daily Routine
来客…15/シャドウビースト。暗闇を渡って行動する、実態のない黒い影。
悩み事…19/アーケインアレルギー。魔法要素にアレルギー反応を示す。
シャドウビーストと夜に出会うのは、最も歓迎できない悪夢だ。たとえ頭上に星が輝いていても、その影の牙は星灯りの檻をくぐって確実に届く。
そのシャドウビーストがわたしの魔法店のドアを行儀正しく開けたことに、驚きを感じないでもなかったが――
「ぶえっくしょい!」
シャドウビーストは闇に生きる魔獣らしからぬ豪快なくしゃみをして、ずれた衛生マスクを掛けなおした。オオカミのような頭部なので、マスクは濡れた鼻に引っかかって変な形でぶら下がっている。
よく見たら目が赤い。眼光が赤いというのではなくて、眼球が悩ましく赤らんでいる。
「う゛ー、ぐー、一段と強烈だあ」
「何の様かな」
私は穏やかに、シャドウビーストに尋ねた。
なるほど、聞いてみれば簡単な話だ。魔石の採石場で暮らしていたせいで魔法を宿した粉塵を吸い込み続けたこのシャドウビーストは、魔法的要素に過敏に反応を示す体になってしまったらしい。魔法要素に触れるたびに咳やくしゃみが止まらず、このままでは不便で仕方がない。普通の医者では手の付けようがないので、藁をもすがる思いでこの魔法店にやってきたということだ。
「なるほど」
私は水晶を手に取り、星の光をすうっ、と引き出した。
「内服薬を処方してあげよう。専門分野じゃないが、単純な薬だからね」
判定…14/成功
シャドウビーストは、私の調合薬を恐る恐る受け取った。そして、代金になるものを、としばらく持ち物を漁っていた。
報酬…1/月の水。夢や直感に関する魔法が込められている
シャドウビーストは激しくクシャ氏をして、取り落しかけた器を慌てて渡してきた。
「大事に持ってたんだが、今はこいつが近くにあるだけで目がむずむずするんだ……値打ち物には違いないから、引き取ってくれよ」
「難儀だなあ」
しばらく星灯りの薬の服用を続ければ、アレルギーは落ち着いていくだろう。それは、自分が魔法的存在になることと紙一重だが……彼らはもともと、影の魔法から生れ出た存在。特に変わるところはないだろうさ。
ジャーナルの中断
こうして「マヒルジ天文雑貨店」は新たな目玉商品を得た。次の来客を待つとしよう。
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