このプレイログについて
Bacchanaliaは、飲んだくれて記憶を飛ばした翌日に、前の日に何があったのかを何とか思い出していくというコミカルで楽しいソロジャーナルです。プレイにはタロットを使用します。
プレイログ
0.昨夜の自分を決める
なんとなく名前だけ決めてはみました。主人公の名前は小川六郎。中年に差し掛かる年頃の男性です。彼がどんな人物なのか、大アルカナのタロットカードを1枚引いて決めてみましょう。
小川六郎の人物像…17.星
小川六郎はある種の成功者です。やりての経営者で、そのことに強い自負を持っています。未来のビジョンが次々と思い浮かび、活気にあふれ、希望を抱いています。彼は邪悪な人物ではないのですが、あまりに口が達者なことから、詐欺師めいた印象も与えてしまうことがしばしばあります。
中年に差し掛かる(30代半ば)の年齢であれば、実業家としてはかなりの若手です。この年から美容にも興味を示しアンチエイジングを欠かさない彼は、活気あふれる若者に見えるでしょう。
そんな彼が、浴びるほど飲んだ酒のせいで記憶をなくした夜。いったいどんなことが起きたのでしょうか?
Act1:Afternoon
……太陽は秋空を巡るうちに年老いて、今や眩さを失いゆっくりとビルの向こうに隠れつつある。都会の道路に落ちる長い影の中を、俺は歩いていく。一日の終りのお楽しみにありつくために。
俺の名前は小川六郎。行きつけのバーの戸をくぐり、マスターに目配せをした。
カウンターの向こうに果物籠が置かれ、ザクロのきらきらした果肉が灯りを映して輝いているのが見えた。マスターに尋ねると、生のザクロ果汁を使った「ジャックローズ」を提供しているらしい。
アップル・ブランデーを用いた色鮮やかなカクテル。楽しい夜の始まりにはぴったりだ。俺はそれを作ってもらうことにした。
ペンタクルの4:新しい誰かに出会う。魅力的でクールな外見の人物だ。
meet…0.愚者
「綺麗なの、飲んでるねえ」
少し離れたスツールに腰かけた女が、ややハスキーで湿り気のある独特の声で話しかけてきた。波打つ髪を豊かな胸元に渦巻かせた女性で、刳りの深い胸元から乳房の谷間がわずかに見える。気だるげだが星のような光を宿す瞳。その眼もとで、店の灯りを映したラメがちらちらと光った。
女は目の覚めるような青の、エスニックな図案が全体に描き込まれた、ゆったりとしたワンピースを着ている。スツールから垂らした足にひっかけた平べったいモカシン靴が、つま先でぺらぺらと揺れていた。
いかにも一癖ありそうな雰囲気を漂わせている女だが、俺は好感を持った。その一度聴いたら忘れそうにない声も、なんとなく好ましく思ったのだ。
「マスターのおすすめらしいですよ」
「そうなんだあ? あたしには勧めてくれなかったよ」
「ここにはよく来るので?」
「今日が初めて。一言さんお断りのカクテルってこと?」
シェイカーを振っているバーテンダーが、苦笑しながら答えた。
「お客様は、酸っぱいのが苦手だとおっしゃっていたので」
「甘酸っぱい系なら大丈夫だよお。あたしにも、これと同じのひとつ!」
くだけた調子で言って女はふふ、と笑いを零し、カウンターに頬杖をついて俺を見た。
「あたし、これ飲んでた。杏仁みたいな味するから好き」
小さなグラスをつつく。どうやらアマレットのようだ。しばらくは彼女を”アマレットの女”と呼ぶことになりそうだ。
ペンタクルのキング:これから過ごす一晩に、大きな影響を与えるものを見つけた。良かれ悪かれ…
アマレットの女と話していたら、マナーモードにしていたスマホが振動で通知を伝えてきた。
だが、楽しい会話の時にスマホを見るのは無粋だ。俺は通知を消して、会話を続けた。
それが後にどんな影響を与えるか、この時の俺はまだ知る由もなかった……。
ペンタクルのペイジ:とてもハッピーそうな人々が何かを祝っている。
meet…4.皇帝
テーブル席がにわかに騒がしくなった。
「なんか、おめでたい空気だねえ」
のんびりと言うアマレットの女の視線に促される形で、俺もテーブルの方を見る。スーツ姿のサラリーマンが三人座っていて、その中の一人をしきりに祝っているようだ。話の内容に耳を傾けてみると、どうやら昇進祝いのようだった。
「いい友達がいるみたいだな」
苦笑して呟いた俺をよそに、アマレットの女はすたん、とスツールを下りた。俺が驚いて声を掛ける間でもなく、ふらふらと男たちの方へ寄って行って一人の男の肩にのしっ、と手を置く。
「なんかわかんないけど、おめでとお~。一杯おごるよ!」
大した酒も入っていないが、普段からこんな振る舞いなのは何となく伝わってくる。そんなアマレットの女ほど、彼らは自由ではないようだ。
「エッ、あっっ……ありがとうございます?」
「びっくりしたあ、はは」
「お姉さん、だいぶ飲んでる?」
ためらい気味のサラリーマンの中にするりと割り込んで、アマレットの女は酒をオーダーする。
あんたもおいでよ、と目配せされるのを、冗談じゃない、という笑いで肩をすくめていなし、俺は甘酸っぱいジャック・ローズの最後の一滴を片付けた。
ジャーナルの中断
夜はまだ始まってもいない。この流れでは、記憶を飛ばすほど飲むなんてありえない気がするんだが……この後、俺に何があったんだろう?時刻は宵の口に差し掛かる。もう少し思い出すとしよう。
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