TallTales: The Comet あらいぐまウィスカーの破滅的冒険

プレイログ

このゲームについて

Tall tales:The Cometは、彗星が直撃して人間を皆殺しにする死の毒ガスが満ちたニューヨークを1匹のアライグマとなって駆けまわり、相棒のウィンブルドンを探す1ページソロRPGです。

ジャーナル

俺の名前はウィスカー。相棒のウィンブルドンと共にニューヨーク・シティのスリリングな闇を生き延びてきた、イカしたタフなアライグマさ。

だが、今夜は何もかも違う。違ったんだ。前から嫌な予感はしてた気がするけどな。ひげの先がチリチリして、なんか空気が湿っぽかったんだ。

信じられるか? 夜空に突然明るい、明るい、大きな星が現れて……
そいつがニューヨークをぶっ壊しちまった!
パニックに陥る人間どもの足元をすり抜けて、俺たちは走った。走って、走って……

「ウィンブルドン!」

俺の鳴き声が、恐ろしいほど明るい夜に虚しく響く。
なんてこった、はぐれちまった。相棒はまだ取り残されてるんだ、地獄と化したニューヨークに。
だが……
人間どもの地獄と、アライグマの地獄は違うのさ。

「世話の焼ける相棒だぜ」

俺は大きな尻尾を振り回してきびすを返し、混沌と化したニューヨークの交差点に飛び込んだ。

【1】

4/混乱

4/静寂。孤独を感じる。ストレス値+2。

人間どもが倒れてる。喉を掻きむしって、ばたばた折り重なって倒れて、ひどいありさまだ。
このニューヨークでは、俺を見たら女の子が「キャッ」と言うもんだし、青白い顔のビジネススーツ男は保健所に電話を掛けたものさ。だが、ここには誰もいない。死体があるだけだ。
人間がいなくなったって、寂しいなんて思わないさ。
でも……

「ウィンブルドン!」

誰も答えない。俺の相棒。お前は、この街のどこを走ってるんだ。

ストレス:2
勇気:0
冒険:0

【2】

2/ちょこまか

2/まだ見ぬエリアを調べよう。冒険+1

人間がいないから、どこまでも行ける。裏路地と中華料理屋と洗濯屋の世界から解き放たれて、初めてこのニューヨークって街の姿を見渡せた気がするよ。大きな建物にも出入りし放題だ。この廊下ってやつはこんなに広かったんだな。
高いところから見渡すと、道路に人間の死体がたくさん倒れているのが見える。それでも、落ち葉が地面を覆うような感じではなくて、あちこちにまばらに落ちているという感じだ。人間どもにとっても、ニューヨークは不相応に広すぎたのかもしれないな。

ストレス:2
勇気:0
冒険:1

【3】

2/ちょこまか

6/パルクールだ!建物から建物を飛び移ろう。勇気+3

「ひゃっほう!」

思わず声が出たね。立ち並ぶ建物から建物を飛び移る。初めての遊びだったが、ずっと続けてられるかもしれない。
もちろん、ただ遊んでるわけじゃない。空を飛ぶアライグマなんて目立つだろう? ウィンブルドンなら、こんな俺をきっと見つけてくれる。
こんなに高いところを飛んでると、二つ目の星が落ちてきたって勘違いされちまうかな?

ストレス:2
勇気:3
冒険:1

【4】

3/ちょこまか

5/パルクールだ!建物から建物を飛び移ろう。勇気+3

飛び移るたびに次の目標地点が目に入って、なかなかやめることができない。
ニューヨークの空は便利だな。建物から建物に飛び移って、どこにでも行けそうだ。ウィンブルドンを見つけたら、一緒にどこまで行けるか競争しよう。

ストレス:2
勇気:6
冒険:1

【5】

6/コミュニティ

1/アライグマの家族と小競り合いになる。ストレス+1

空の旅を終えて、俺は地上に戻った。高いところは見晴らしがいいが、食べ物がないんだ。
今はごみ箱を漁る必要もないから、人間の食糧庫から一番いい肉と魚を見つけてやろう。

民家に入ると、唸り声が聞こえた。食糧庫を背に守るようにして、四匹のアライグマがいる。大きいアライグマ二匹、その後ろには子供のアライグマが二匹。
なんだ、俺とやろうってのか? 同族だって死体になったらそれなりに食えるんだぞ。
俺は牙を剥きだして唸り、そいつらを威嚇した。

「ちんぴらめ!」

子連れのアライグマたちは吐き捨てて、その場から逃げ出していった。

ストレス:3
勇気:6
冒険:1

【6】

5/混乱

3/静寂。孤独を感じる。ストレス値+2。

静かだ。
俺が食糧庫から引きずり出した肉をかじる音だけが響いてる。

俺はやんちゃなアライグマだ。何も怖いものなんてない。
そこに相棒のウィンブルドンがいれば、いつだって無敵だった。

なのに、ああ。
この静けさが、どうしてこんなに堪えるんだろう?

ストレス:5
勇気:6
冒険:1

【7】

3/ちょこまか

1/まだ見ぬエリアを調べよう。冒険+1

腹ごしらえも済んだし、動き出そう。動けば動くほど、ウィンブルドンに出会う確率は増える。俺はやんちゃだが、頭が切れるアライグマでもあるのさ。

俺は民家を飛び出して、ビル街に向かう。ニューヨークは同じような建物ばっかりでくらくらするが、今は壊れた建物や死体の山が道しるべになっていて、迷うことはなさそうだ。
どこに行けば、ウィンブルドンが見つかるだろう。そんな思案とは別に、にわかに気持ちが湧きたってわくわくしてきた。

ストレス:5
勇気:6
冒険:2

【8】

2/ちょこまか

4/綿菓子を洗ったら、溶けてなくなってしまった。ストレス+1

星が落ちてきた街に、雲が落ちていたんだ。
何か意味があるんじゃないかって思うだろう?

早速拾い上げて洗ってみたら、手の中で消えてなくなってしまった。なんだか妙に虚しい気分だ……くさくさしてきたぞ!

ストレス:6
勇気:6
冒険:2

【9】

4/混乱

5/食料でいっぱいの建物を見つけた!勇気+3

彗星からあふれ出たガスは、あっという間に人間たちを殺しちまった。だから色々なものが手つかずで残っていて、建物の中で静かに俺たちを待ってたのさ。

「わお!」

俺は思わず歓声を上げた。ひんやりした広い建物の中に、野菜や果物がぎっしり並べられていて、更には肉や魚まで、殺したてみたいに新鮮な奴ばっかりだ。
地獄なんてとんでもなかったな。ここは俺たちの天国さ。そう、俺たちの……

「ウィンブルドンを見つけたら、ここでしばらく遊んで暮らせるぜ」

俺は自分を勇気づけるみたいに言って、トマトのプールに飛び込んた。

ストレス:6
勇気:9
冒険:2

【10】

2/ちょこまか

5/パルクールだ!建物から建物を飛び移ろう。勇気+3

勇気が10を超える…あらゆる困難を乗り越えて、ウィスカーはウィンブルドンを見つける!二人は誰もいない街で毎日悪ふざけを続ける。

俺の全身に活力が満ちてる。
あんなに腹いっぱい食ったことなんて、俺の人生でも初めてだった。それから床に平べったく伸びて、たっぷりとも、何時間も寝た。
なんだか、わかってきたぞ。俺はあくびをして、言った。

「この街は、今が正しい姿なんだ」

人間たちの地獄。アライグマの天国。豊かで、危険で、楽しいものがいっぱい。
ニューヨークは、俺たちのために用意された、広い広い遊び場だ。
ウィンブルドンははぐれて、見つからないんじゃない。俺と別々に遊んでいるだけなのさ。

俺は駆けだして、高い建物に上った。そして勢いよく飛び出して飛び移りながら、高らかに呼んだ。

「ウィンブルドォォォン!」

遠くから小さな影が飛び出してくる。大きな尻尾が影を落とす。
そいつはさっきまで俺がいた建物に飛び移りざま、小さな前足で俺と力強いハイタッチをした。

お互いにそれぞれの目標の建物に飛び移る。少し離れた建物の上で、体勢を立て直したウィンブルドンが振り向いて、金色の目を輝かせていた。

「ウィスカー、どこで遊んでたんだ?」

「そいつは俺のセリフだぜ、ウィンブルドン!」

俺は笑い交じりに言って、ウインクをした。

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