夕暮れ色の子羊たち PL:パーノ

Charactor Making
1d6 部活動(1D6)>6
6.美術部

1D6 委員会(1D6)>4
4.図書委員会

1D6 学業成績(1D6)>4
4.点数はそこそこだが、先生ととても仲良し

1D6 表向きの性格(1D6)>3
3.学年のアイドル。他学年のフロアに行くと黄色い歓声が上がり、ファンクラブがあるとかないとか。

1D6 実は…(1D6)>2
2.自分の将来に自信が持てず、このままでいいのかとずっと悩み続けている。

ソロジャーナルRPG夕暮れ色の子羊たち

舞台
中高一貫校朱雀宮(すざくのみや)学園
11月

シナリオ概要
あなたは中高一貫校である朱雀宮高校の3年生で、いわゆる「信頼できる先輩」だ。

訳あって受験を早々に終えたあなたは、保健室の先生である朝月先生からの勧めで、生徒向けの悩み相談を引き受けることになった。

3日間、毎日1通ずつ、あなたのもとに悩める子羊たちからの便箋が届き、あなたはそれに返事を書く。あなたのことを知っている人からかもしれないし、そうではないかもしれないだろう。「信頼できる先輩」のあなたは、どのような道を示してあげるのでしょうか。

放課後のチャイムが鳴る。廊下は都心の駅のようで、一目散に教室を飛び出していく運動部もいれば、他教室の友達と話をしに行く生徒もいる。

ここ最近の高等部3年生のフロアは、落ち着いた雰囲気ながらもどこか神経質な印象を受ける。冬支度を始める11月、受験生にとって冬は追い込みの季節だ。みんなどこか不安そうで、その和やかな笑い声すらも、不安をかき消すためのように聞こえた。

アルトサックスの陽気な音に見送られて、今日から3日間、あなたは放課後に保健室へと向かう。あなた宛てに届く悩みに対して、返事を書くためだ。

1日目

Scene
1D6 天気(1D6)>2
2.風が強い日だ。雲がとても速く空を走っていく。11月の風は流石に冷たくて、誰かと一緒に帰りたいなぁとも思った。

1D6 学年(1D6)>3
3.中等部3年生

クローバーの10
中等部3年生、男子からのお便りだ。

Letter
はじめまして、友達関係の相談をさせていただきたいです。

この前とても仲がいい友達と喧嘩してしまいました。

きっかけは休みの日に出かけるってなったとき、向こうが30分くらい遅刻したことだったのですが、その日少し疲れていたのもあってきつい口調で当たってしまい、そのまま口論になってしまいました。

いつもはこんな些細な事引きずらないのですが、今回は少し意地になってしまって、2日くらい相手とは話せていない状況です。

確かにきつい口調を使ってお開きにしてしまったのは僕なのですが、だからといって今回はきっかけが向こうだし、こちらから謝るのも違う気がしています。

こういう時先輩ならどうしますか?他愛もないことですみません。

「ふーむ……喧嘩か……」
「この件は相手が原因だけれど、君は当たってしまったことや小意地になってしまっていることに後ろめたさを感じてしまっているんだね」
「僕ならか……。『申し訳ないと思っていることを謝ろう』と言うのはたやすいけれど、実行するのが本当に勇気がいるからね……」
「ん……でも……僕が言うことで君に勇気が与えられるなら、言った方がいいのかな……」
「たとえ納得がいかなかったのなら、こんなものよりもっといい方法が浮かぶかもしれないしね」

Reply
お便りありがとう。相談してくれて嬉しいよ。

君は喧嘩をしてしまって、後ろめたいと思っているのかな?

確かに相手が原因になってしまったけれど、当たってしまったことや小意地になってしまっていることを後悔しているんだね。

それなら申し訳ないと思っていることを素直に謝るのがいいと思うよ。月並みな意見でごめんね。

これじゃ納得いかなかったり、友人にこうしたいことが浮かんできたら、そちらを優先してくれていいよ。僕の意見はきっかけになってくれたらいいから。

君と君の友達が仲直りできるよう、応援しているね。

「ふぅ……。なんとか伝えたいことは形になったかな」
返事を書いたことを朝月先生に伝え、帰る。
外はかなり暗くなっていた。
ちらほら見かけた生徒たちに黄色い声を浴びせられつつも、1人で下校した。

2日目
Scene
1D6 天気(1D6)>4
4.ぽつぽつと雨が降っている。雨音がちょうど心地よいくらいで、授業中も結構眠気を誘われたような気がする。

1D6 学年(1D6)>4
4.高等部1年生

ハートの7
高等部1年生、女子からのお便りだ。

Letter
はじめまして。突然のお手紙ごめんなさい。

多分あなたとお話をしたことは無いと思います。ですが、いろいろな場面でずっとあなたのことを見かけて、ずっと言いたかったことがありました。

あなたのことが好きです。

直接言う勇気がなくて、匿名での形になってしまってごめんなさい。本当はあなたが卒業してしまっても伝えないつもりだったのですが、あなたに匿名で相談できると知って、お手紙を書かせてもらいました。

告白へのお返事はいりません。ただ、卒業するまでのあと少しの間で、一度くらいお話しできたらなと思います。この手紙は匿名なので、こちらから話しかけるしかないのですが。

詳しくは存じ上げませんが、進路も決まったと人づてに伺いました。ずっと応援しています。どうかこれからも頑張ってください。

「……告白、か……」
「恋する気持ちがわからないって言ったら、……失望させちゃうかな」
告白は何度もされたことがある。だけどすべて断った。
相手と同じほどの想いを相手に抱けるかわからなかったからだ。
「言葉をその通りにとって想いに応えないのは、ズル……なのかな……」
「……でも昨日は思っていることを伝えようとアドバイスしちゃったから……」
「……僕も、思いのたけを伝えようかな……」
「顔も名前も知らないから、限度はあるけれどね」

Reply
お便りありがとう。勇気を振り絞ってくれたんだね。

僕は君のことを知らないから、見つけられないかもしれないよ。ごめんね。

告白されると、同じだけの想いを返せなくて、断ってしまうんだ。恋したことがないからなんだと思う。

応援ありがとう。

 

本当は、本気でなりたい将来の夢がないんだ。だから何となくで行けそうな大学を選んじゃったんだ。

だから本気の想いが僕には眩しくて、逃げているだけかもしれないね。

「……思った以上のことが出てきた……」
昨日以上に修正しては、書き直す。
思わず漏れた本音を消そうかどうか迷ったけれど、残しておくことにした。
返事を書いたことを朝月先生に伝え、帰る。
厚く覆う雲のせいもあって夜のように暗く、雨もまだ降っていた。

3日目
Scene
1D6 天気(1D6)>3
3.雨は降らないけど、曇り空だ。外は暗くて、天気予報の数字よりも寒く感じてしまう。こんな日は、悩むことも多いだろう。

1D6 学年(1D6)>2
2.中等部2年生

ハートのJ
中等部2年生、女子からのお便りだ。

Letter
はじめまして。

私はいつも仲良くしてる二人がいるのですが、この前その二人が喧嘩してしまいました。

この前の休みの日に私も含めた3人で出かけることになって、その片方が連絡もなしに遅刻したのが悪いんですが、やられた側の態度もなんかいつもより強気な感じがして、気に障ったのかそのまま喧嘩になってしまいました。

その時止めにも入ったのですが聞いてくれなくて、いつもはすぐ終わる口喧嘩も長引いてしまって。結局その日はお開きになって、二人は四日くらい話してないんじゃないかと思います。

いつもはとてもやさしい二人だし、私もこんなことで関係が崩れてしまうのが嫌なので、なんとか仲直りしてほしいです。もし私にできることがあるのならしたいのですが、変に刺激してしまっても良くない気がしています。

先輩こういう状況慣れてそうなので、どうしたらいいか教えてほしいです。よろしくお願いします。

「喧嘩か……」似たような喧嘩の悩みは一昨日に届いたけれど、仲直りできただろうかと思う。
みんな休みは土日と祝日だろうから、休みの日に起こってしまったということは、この4日間気まずい思いで過ごしていたのだろうか。
「君はふたりに仲直り、してほしいんだよね」
「でも本当に難しい立場だよね……」喧嘩した張本人ではないからこそ、踏み入れるのが難しい。
朝月先生にどうすればいいかと聞くことはしない。これは僕へのお便りだから。

Reply
お便りありがとう。相談してくれて嬉しいよ。

君が頑張って止めても、止まらないほど激しい喧嘩だったんだ。それは怖かったね。よく頑張ったよ。

君はふたりに仲直りしてほしいし、そのためならできることをしたいけれど、何かをすることによってもう直らなくなってしまうのが怖いんだね。

違う人だとは思うけれど、喧嘩をしてしまった悩みのお便りがあったんだ。向こうが悪いとはいえ意地を張ってしまったことや、後ろめたさがあったことについて悩んでたんだ。

ふたりの様子を見たわけではないけれど、もしかしたら謝るに謝れないのかもしれないね。

それぞれに仲直りしてほしい、元の3人に戻りたいという、君の気持ちを伝えることならできるんだと思うんだ。

こんなアドバイスよりこうしたいのがあれば、君の気持ちに従うといいよ。僕の意見はきっかけになってくれたらいいから。

君の友達たちが仲直りできるよう、応援しているね。

「ふぅ……」と一息つく。
「……仲直り、できるといいね」
返事を書いたことを朝月先生に伝え、帰る。
厚い雲が空を覆うが、晴れ間の夕焼けがまぶしかった。

Epilogue
それぞれの手紙は、書き主のもとへと帰っていく。これ以上返事は来ないし、それをどう受け止めたのかをあなたが知る由はない。
日が沈んで、日常が橙にそまっていく。夕暮れ色に染まった迷える子羊たちの、その先を示すきっかけになれたらと、そう思いながらあなたも帰路につくことだろう。

ソロジャーナルRPG 夕暮れ色の子羊たち Fin.

 

コメント

  1. パーノ より:

    筆吟作「夕暮れ色の子羊たち」 https://talto.cc/projects/3tPMuZ50U2n8BsQyvvP2e
    こちらを遊ばせていただきました。

    Taltoにもプレイログがあります。
    https://talto.cc/projects/D8Vr-WbcBkB0NMvL0sZ-L

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