このプレイログについて
COLD DECISIONS: THE CULT OF NAMENLOSは、カルト的な性質を持つコミュニティを運営するリーダーとなり、偉大なる存在の復活までコミュニティを維持するゲームです。(お察しの通り、その手の映画やCultist Simulatorに影響を受けています)
シチュエーションを日本にして、「ろくでもない因習にとらわれている恐ろしい寒村」を舞台にプレイしていますが、これはプレイヤーのアレンジや解釈によるもので、元のゲームにはありません。
警告
プレイヤーの悪趣味な解釈により、このプレイログは様々な形でショッキングな表現を含む可能性があります。これはゲームやゲーム制作者の責任ではありません。
性的・暴力的な要素を多く含みますが、特に性的な行為については具体的な描写はありません。
ジャーナル
因習村を作成する
…6/Crusader faction
この村の「徳」は、以下のようになる。
[服従]5
[狂信]5
[秘密]3
[資源]3
「徳」のどれかが0になったら、この村は瓦解する。すでに十分に熱心な信者が多いが、他のことがおろそかになりがちなようだ。餓死者を出さないように気を配らなければならない。
では、この村について話をしよう。
この村の名前は奔馬(ほんま)村。九州の僻地にある寒村だ。この老人ばかりの限界集落を私が訪れたのは、半年ほど前の話になる。最初はよそ者として排斥された私だが、カルトの手管をすでに学んできた私にとって愚かな老人たちの懐柔はまったくたやすい作業だった。
この村で私が神殿を築き、聖地を作り上げたのには理由がある。
この村には、偉大なる力を持つ古き神がいる。神は忘却の彼方にあり、その御名は、もはや老人たちの繰り言ですら、幼いころの思い出話のときにしか上らない。
神の名は「マガイ様」。
神の沈黙と覚醒において、われわれ定命の人間ができることなど何もない。
それでも私は、神に用があってここに来た。
奔馬村のコミュニティを維持して生贄を捧げ続け、「マガイ様」を目覚めさせる。そのために、この村の老人たちと、老人たちが全国からかき集めてきた若者たちには犠牲になってもらわなければならない。
【wave1】
…53/冒涜
人員は順調に集まっているようだ。子供のいる家族まで取り込めたのは大きな収穫だった。まだ若い両親を取り込めば、子供に逃げ道などない。私が作り上げたカルトの道徳を叩き込み、次の世代の先兵を作り上げるのだ。
しかし、何もかも思い通りにはいかないものだ。
先月この村に来たばかりのやんちゃ盛りの子供は、聖地に築いた祭壇を遊び場と勘違いしてしまったようで……昨晩は捧げもの(実際安っぽいレプリカなので、おもちゃに見えたのは仕方ないのだが)を壊したり、生贄の猫を逃がしてしまったりと大暴れだったようだ。
親に激しく打擲され、腫れ上がった顔で怯え切った子供が目の前に連れてこられた。
「どうか、お慈悲を……厳しく言って聞かせますから」
私は難しい顔で考え込む。祭壇はこの村で行う儀式のかなめだ。おざなりにしておくと、求心力に影響が出かねない。
[服従]5→4
[狂信]5
[秘密]3
[資源]3
「もちろん、慈悲を与えよう」
私は頷いた。
「炎とは、いつでも慈悲深いものだから」
焚刑台をその両親に作らせ、子供を縛り付けた。
燃え上がる炎を、信者たちはだらしなく口を開け、ひざまずいて見つめていた。
…浄化の儀式(Purge)
[服従]4→6
[狂信]5→4
[秘密]3→2
[資源]3
子供の体は小さく、大人よりも燃え尽きるのは早かった。
これは村人たちに敬虔な祈りの心を植え付け、祭壇が神聖であることを知らしめるために役に立った。
しかし、かなり目立ちすぎてしまったようだ。気を付けて行動しなければ。
【wave2】
…15/異議
信者たちは内にこもり、聖典を読み解き、祈りを捧げている。
聖典は万全を期して記したが、どう気を付けたところで言葉とは様々な解釈があるものだ……
「村長に問います」
若い男が私のもとを訪れた。きりきりと吊った眉に理屈っぽそうな口元。確か有名大学を出た若者だとか。
私が作った教えだというのに、なぜ私に問答を仕掛けるのだか。
私は困った顔を出さないように気を付けて、若者の説法へ耳を傾けた。
[服従]6→4
[狂信]4→5
[秘密]2
[資源]3
熱心なのはいいことだが、その熱心さは求めていないんだ。私に従順でなければ意味がない。
とはいえ、今言葉でねじ伏せるのは少々骨が折れそうだ……
私は穏やかにうなずいた。
「そうだな。語らいの時が来たようだ。
すべての者は労働をやめ、休息の時を迎えるように」
そうして村一番の美女を、若者の横にそっとはべらせた。
…安息日(Rest)
[服従]4→3
[狂信]5→6
[秘密]2→3
[資源]3→2
この村の人間は気性が荒い。何をしても目立ちすぎる。ひっそりと閉じこもらせ、秘密の営みの中で英気を養うのが上策だろう。
しかし、そろそろ物資が尽きそうだ……人が孤立したコミュニティで生活するというのは、なかなか難しいものだ。
【wave3】
…31/疫病
この疫病がどこから来たものなのか、私は知らない。
外の世界に、こんなものが蔓延しているとは思えないが……
誰が持ち込んだ病なのか、最初は激しい議論と争いがあった。
その間にも村人は次々に病に倒れ、死んでいった。
これ以上よそ者をリンチして吊るしても何にもならない……私は重い口を開いて、止めた。
「争いをやめなさい。病魔はまだ、そこにいる」
[服従]3
[狂信]6→5
[秘密]3
[資源]2
病魔を鎮めるための儀式を行うことにし、それを外の世界にも慎重に伝えた。
都会から若者たちが次々に押し寄せてくる。辺境の珍しい儀式に興味があるということらしい。
女を中心に身柄を抑えて通帳や家財を持ってこさせる手はずを整えさせ、私は適当に作り上げた儀式へ着手した。
…奉納の儀式(Offering)
[服従]3
[狂信]5→4
[秘密]3→2
[資源]2→4
この儀式はリスクだ……この村のことが知れ渡るのは、あまりいいことじゃない。
逃げ出した若者たちの無残な死体を埋める穴を、若者の生き残りたちがうつろな目で掘っている。穴は人数分あるのだから、最後は自分が入るんだが。
【wave4】
…23/過労
物資が増えたのはいいことだが、捕らえた女たちの見張りや侵入者の処刑が続きすぎた。
若者を増やしているとはいえ、村人たちも老いてきている。儀式のための労働が満足に立ち行かなくなっているのを、私も日々感じていた。
慢性的な疲労が、かつてこの村に満ちていた熱狂的な信奉すら冷ましている。仕事量を調整する必要がありそうだ。
[服従]3
[狂信]4→3
[秘密]2
[資源]4
私は村の門戸を固く閉じさせ、神殿に村の者を呼び集めた。
一堂に会した村人たちに目を閉じさせ、聖句を唱えさせる。
「我々は安らぎの時を迎えなければならない。
それは蜂が身を寄せ合って眠るがごとき、この忙しき日々の空白だ」
麻薬の香を焚き締めて、薄暗がりの中でもつれあい安楽にふけり始める村人たちの気配に耳を澄ます。
物音に紛れて非力な老人たちを連れ出させ、谷から次々に投げ落とさせた。
彼らには若き魂となって生まれ変わり、また奉仕してほしい。
…籠りの儀式(Closure)
[服従]3
[狂信]3
[秘密]2→3
[資源]4→3
足りているものも、足りないものもない。この村は穏やかに、神の目覚めを待っている。
【wave5】
…42/子供の失踪
労働力にならない老人が消えたのは良い兆しだが、子供まで次々に姿を消し始めたようだ。
いなくなったのは皆3歳から5歳の、何年か前に村を開放したときに捕らえた女たちが産んだ子だ。女たちがどこかで助けを求めていたとしたら、外部に目をつけられている可能性は十分にある。
村人の間に動揺が広がっている。確かに、マガイ様を信じる我々が神隠しに遭うなどあってはならないことだ。
[服従]3
[狂信]3→2
[秘密]3
[資源]3
まずいことになった。何があっても、信仰を止めてはならない。
幸い、女はまだここにいる。失った子らは、どうせこの村のことなどよく知るまい。
いなくなった子供は、また作らせればいいのだ。
私は重々しく告げた。
「これは吉兆だ。
悦楽の境地の中に、マガイ様との語らいを見よ。子らは、そこにいる」
女たちの表情はうつろで何も話さなくなったが、まだ用はなすはずだ。
体がある程度大きくなった子供も、この儀式では役に立つ。
…享楽の儀式(Celebration)
[服従]3
[狂信]2→4
[秘密]3→2
[資源]3→2
これがよいほうに働くか悪いほうに働くか、私にはまだわからない。
ただ、目覚めの時は近い。それまでに子供を産ませておかないと。
生贄が、足りなくなるかもしれない。
【wave6】
…66/宇宙からの奉仕者
それは喜ぶべき知らせだった。
失踪していた子供は、外の人間に回収されたわけではない。
この奇妙な来訪者に捕食され、その中で生き続けているようだ。
じゅる、じゅる……
粘液を垂らして、来訪者はそこにいる。
奇怪な菌類と危険な節足動物を混ぜ合わせたような、混沌とした見た目だ。
言葉は話さないが、私に襲い掛かる気配は見えない。
[服従]3
[狂信]4→3
[秘密]2
[資源]2
来訪者の腹の中から響き続ける子供の悲鳴が、村人たちを怖気づかせているようだ。
私ははぐれた子供と母親を、引き合わせてやることにした。
来訪者を祭壇に上らせ、子供たちの母親を次々にその前へ引き据える。来訪者の口が機会に大きく開き、女たちの体を呑み込んでいった。
十分に腹を満たしたことで、来訪者は機嫌を良くしている。私は苦心惨憺していくつかの仕事を頼み、村の物資を整えることに成功した。
…奉納の儀式(Offering)
[服従]3
[狂信]3→2
[秘密]2→1
[資源]2→4
恐ろしい怪物を見た村人たちは怯えていて、マガイ様の存在を疑い始めているようだ。
これは賭けだ……もうすぐ、目覚めの時が来る。物資さえ十分にあれば、家畜を飼うように村人たちを手元にとどめておけるはずだ。外部からの、誰かの介入さえなければ。
【wave7】
…61/侵入者
[服従]3
[狂信]2
[秘密]1→0
[資源]4
おしまいだ。
警官隊が周囲を取り囲んでいる。敬虔な村人たちが連行され、土に埋めた屍が掘り返され、胎児の干し肉が次々に見つかっている。聖典が、祭壇が、儀礼道具が押収されていく。
私は神殿に一人籠り、マガイ様の像の前に身を投げ出して祈っていた。
どうしてこんなことになってしまったのだろう。
私の敬虔な行いに、なぜ報いる者はないのだろう。
そして、ああ、あの侵入者。村の外から、何を探しに来たのだろう。
邪神の像。宇宙からの来訪者。村の秘宝。
結局は、どれも違ったのだ。
侵入者は、老人だった。白い髪に、険しい瞳。枯れ枝のような手足の。
そして、女の名を叫んだ。
娘だって?ばかばかしい。
ずっと前にいなくなった娘なんかを助けるために、非力な老人が飛び込んでくるなんて……そして、この村のすべてを外に伝えてしまうなんて。
そいつはまだ生きているよ、来訪者の腹の中でね。
私は力尽きていて、もう罵倒も出てこない。
とっておきの拳銃を頭に押し当てて、マガイ様の像を見上げる。
石の瞳は、私を見返すことすらしない。
私が祈りを込めて引き金を引くのを、だれも止めはしない。
マガイ様はまだ、そこにいる。
生まれ変わることが出来たら、次はうまくやるさ。
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